谷崎潤一郎『痴人の愛』読後レビュー~読めば分かる、堕落の真髄~

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私はこれから、あまり世間に類例がないだろうと思われる私達夫婦の間柄に就いて、出来るだけ正直に、ざっくばらんに、有りのままの事実を書いて見ようと思います。それは私自身に取って忘れがたない貴い記録であると同時に、恐らくは読者諸君に取っても、きっと何らかの参考資料となるに違いない。

 

早速、小説の冒頭ナレーションを引用。

僕もね、この文章のような心持ちで、「うし江ととん平」という僕ら夫婦のコンテンツ(記録)を当ブログで発信しているわけだけれども、

今回読んだ谷崎潤一郎の傑作『痴人の愛』の主人公、「譲治さんとナオミ」の記録には全くもってかないませんなぁ。

いい目標ができた。しかし、出来れば「譲治さんとナオミ」とは違う方向性で、「うし江ととん平」は記録を残していきたいものです(震)

 

…僕が何を言いたいかって、それはもちろん読めば分かる!愛妻家のメンズは必見の小説。しかし一方で、嫁に読ませるのはリスキー。それが彼女にとっての「悪の教典」になりかねない(;´・ω・)

 

※以下は、あくまで『痴人の愛』読後の嫁のイメージです。

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谷崎潤一郎『痴人の愛』読後レビュー

質素で平凡で、時には「君子」とも呼ばれる生真面目な電気技師・河合譲治は、
浅草のカフェーでナオミという美少女と運命的な出会いを果たす。
ナオミの妖しげな美貌に魅せられた譲治は、彼女を自分好みの妻に育て上げようと共同生活を始めるが――。

 

僕は物語の内容やその良し悪しを語る前に、まず感覚的に読書体験としてどうだったのかということを重要視するよう努めているんだけれども、

 

それはもう率直に言って最高でした。

 

最初の頃の2人の幸福な共同生活の描写から、一転――。

そこから先に待っている胸のザワつき(胸騒ぎがするというやつ)と、ラストに受けるインパクトは、他ではなかなか味わえない読書体験として最上級だった。ポイントは男目線で譲治さんになりきり、感情移入しながら読み進めることである。

 

「偉くすること」と、「人形のように珍重すること」と――

ナオミを「偉くすること」と、「人形のように珍重すること」と、この二つが果して両立するものかどうか?――今から思うと馬鹿げた話ですけれど、彼女の愛に惑溺して眼が眩んでいた私には、そんな見易い道理さえが全く分からなかったのです。

 

物語に何かしらの示唆を求めるのなら、ここが非常に重要なポイントかなと思いました。そして、譲治さんは堕落の方向へ転がっていく。以下の文章も面白い。

 

よく世間では「女が男を欺す」と云います。しかし私の経験によると、これは決して最初から「欺す」のではありません。最初は男が自ら進んで「欺される」のを喜ぶのです、惚れた女が出来て見ると、彼女の云うことが嘘であろうと真実であろうと、男の耳には総べて可愛い。

 

僕の恋多き親友、しかしながらそのどれもが全く成就せずいつも都合よくあしらわれ続けている僕の親友がいつか言っていた名言を思い出した。

 

「掌の上で転がされているのではない。おれが彼女の掌の上をはしゃぎながら転がっているのだ。」

 

…事実は小説よりも奇なり(笑)

 

 

堕落の真髄を味わう「譲治さんとナオミ」という生き方

男を堕落させるのが女なら、女を堕落させるのも男、ということだ。相乗効果で・・・その相乗効果がとてつもなくうまいこと描写されているのが、この『痴人の愛』という物語。

ナオミは、いつだって譲治さん(とメンズ読者)の期待を裏切り続け、いつだって譲治さん(とメンズ読者)の期待に応え続ける。終盤はその最高潮へ――。そうして迎えるラストは圧巻で、かつ目がテンになる。

…そろそろ自分で何言ってるかわからんくなってきたけど、でも読めば分かる

 

そして私とナオミとは、シャボンだらけになりました。………

このシーンのイメージがやけに印象に残り、そしてなんか美しいように感じてしまった僕にも、譲治さんの才能があるのかもしれない………

是非『痴人の愛』を読んで、終盤のこのシーンを皆さん堪能して欲しい。マジでインパクトあるから。メンズは震えるから。

 

まとめ

読めば分かる!!

いい小説のレビューは、この一言だけでイイね(´・ω・`)

 

以上、【谷崎潤一郎『痴人の愛』読後レビュー~読めば分かる堕落の真髄~】でした!

EPIC!

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