吉田修一『横道世之介』~その愛すべき男とは、もちろん世之介である。~

なんていうか、

大学生になる前に、読んでおきたかった小説である。

今となってはもうどうしようもないことだが、僕が大学生になる前に読んだ小説は村上春樹の『海辺のカフカ』と『ノルウェイの森』。

・・・かたや中学生の主人公が「タフにならなければ」と行って家出し、かたやもう一方は主人公が途方もない絶望感を食らわされるような物語である。

※関連記事:映画『ノルウェイの森』~生と死の狭間を、行き来する 恋~

 

おかげ様で青年・とん平の大学入学後約2年間は、完全に迷路だったね。ガチで当時は【村上春樹小説に出てくる主人公のような人物】を目指してたからね。3年なって入ったゼミの自己紹介では、「あいつとは絶対仲良くなれへんわ…」って何人かにひかれたくらいやったからね。背伸びしすぎた。。。思い出すと恥ずかしいネッ!

 

でも本当は、世之介のように、明るく楽しく愛嬌たっぷりに、スクールライフをエンジョイしたかったのよん。

 

吉田修一『横道世之介』

大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い…。誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。

 

愛すべき押しの弱さ(笑)と、隠された芯の強さ。

さまざまな出会いと笑いを引き寄せる。

そんな世之介に、目が離せなくなります。

 

 

「…世之介である。」から始まる、数々のエピソード。

世之介が大学進学のために上京してから、1年間の物語。四月、五月、六月・・・と、一カ月単位でそれぞれ異なる世之介のエピソードが描かれている。

“愛すべき押しの弱さ”

しかし、押しが強い時もある。というか、図々しい(笑) そんな世之介の立ち回りに、思わず笑いがこみ上げてくる。”愛すべき”人物であることは、間違いない。

“隠された芯の強さ”

これは最初に読んだ時の序盤~中盤では、よく分かんなかった。冒頭申し上げたとおり、一時期は村上春樹ばっかり読んでたので【芯が強いといえば・・・村上春樹小説の主人公や名脇役たち(『羊をめぐる冒険』鼠、『ノルウェイの森』永沢さん、『海辺のカフカ』大島さんなど)】という刷り込みが強かったのかもしれない。(というか、ヤツらは異常だ笑)

でも終盤で、その世之介の人間性は明白になる。そして、それからもう一度、それぞれのエピソードを振り返ってみれば、「ああ、なるほど。確かにな。」と思える場面がチラホラと浮かんでくる。

予期せず不意に、自分の人間性が試されるような時がある。些細なことから、大きなことまで。

そんな時、世之介は「NO!」とは応えない。平然と「YES」である。そこに確かな”芯の強さ”を感じることができる。

 

別に世之介が凄いわけでも、激しく成長するわけでも、その生き様というほど大それたものの話でもない。

でもなんか魅力的で、不思議と引き込まれていく。

小説は1年間の物語だけど、その先の世之介のことをもっと知りたくなる。

以下は作中の引用で、いちばん好きな文章。

世之介と出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるだろうかと、ふと思う。たぶん何も変わりはない。ただ青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世には大勢いるのかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持になってくる。

 

…たぶん本を読んだ僕の心境と、ジャストマッチしているからだ。

 

 

 

世之介の人間性を明白にするある出来事。これについては納得がいかない。

あれは、必要やったんかな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

是非読んでみて下さい!僕が何言ってるか、分かって頂けるはず。

大学入学前のお子さんがいらっしゃったら、プレゼントするのもオススメです(・ω・)/

 

以上

EPIC!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です