夕焼け・夕景の撮影にハイライト&シャドウコントロールを使う(マイクロフォーサーズ)

お試しで一眼カメラ(Canon EOS M10)をレンタルしていた時、宮古島の通り池というスポットで夕日を撮影するチャンスがあったのだが、うまく撮ることができなかった。どうしても、目で見えている景色全体の色合いを、写真で再現することができない。具体的に言うと、夕焼けの色合いを出そうとカメラを設定すると空の下の風景が真っ暗になり(下の写真1)、空の下の植物の色合いを出そうとしてカメラの設定を変えると今度は夕焼けの赤色が出ず白んだ空が写ってしまう(下の写真2)。

写真1
写真2

この時はまだ、「ダイナミックレンジ」という言葉を俺は知らなかった。ダイナミックレンジとは、明るい部分の色彩と暗い部分の色彩をそれぞれ同時に正しく認識できる幅のことで、これについて人間の眼の方がカメラよりも優れているというのが常識らしい。だからシチュエーションによっては、目に見えている風景をそのまま写真に収めようとすることがすごく難しくなるのだ。

そんなカメラ使いの基本も知らずにお試しカメラで上の写真を撮っていた当時は、「目に見えている風景は写真では完璧に再現できない。だから写真では、目に見えている以上の風景を残せるように頑張ろう」と、今振り返るとよく分からない納得の仕方をしたものだった(笑)

しかし今、自分でオリンパスOM-D E-M5 MarkⅡを所有するようになって、再びこの「ダイナミックレンジ問題」に頭を悩ませている。ぶっちゃけ、お試しカメラを使ってた時以上に困っている。オリンパス機、即ちマイクロフォーサーズはダイナミックレンジが狭いというのが弱点だったのだ…  

例えば、上の写真2のようなシチュエーションと設定でE-M5を使えば、高確率で空は真っ白 (白飛び) になっただろう。実際、E-M5を使い始めた頃の写真は空がやたら白飛びしてしまっている。写り込む背景の空(ハイライト部)を意識せず、その下の被写体(シャドウ部)の色彩再現ばかりを重視してカメラの設定していたということだ。

俺が参考にしているカメラブログでは「ダイナミックレンジの狭い白飛びした画像はいかにも安っぽく見えてしまう」との指摘もあり、今ではそれをかなり気にするようになってしまった。さて、どうやって解決しようか…?

試行錯誤してひとつ行き着いたのが「ハイライト&シャドウコントロール」という機能だった。

ハイライト&シャドウコントロール

highlight-shadow
Fn2ボタンで設定画面を表示

最初に説明書見ながらいじっていた頃は全く用途が分からなかったが、実際に使いながら悩んでいると色んなことを試すものだ。説明書の「ハイライト部/シャドウ部の明るさを変えて撮影する」という記述が、ようやくピンときた。

これでハイライト=空の明るさを落として白飛びさせないようにしつつ、シャドウ=空の下の風景の明るさを持ち上げれば、全体の色彩は肉眼で捉えている風景にだいぶ近づくんじゃないか?

highlight-7,shadow+7
ハイライト-7, シャドウ+7

上の画面は極端な全開設定だが、実際にこんな感じである日の夕景を撮り歩いてみた。

陽が沈んでしまった後も明るい黄金色と薄紫色が重なるマジックアワーがしばらく続き、情緒的な空模様だった。どこにでもありそうな路地から撮影を試みる。

Evening view

これはテスト的にシャッターを押した写真だが、「惜しい」「もうちょっと!」という手ごたえがあった。

この場所でそのまま本番へ。ハイライト&シャドウの設定を微調整しつつ、その他カメラの角度や絞り・シャッタースピードも変えて、全体の露出も再調整してシャッターを押した。

P9160425

いかがでしょう? 俺は結構気に入っている。だいぶ目で捉えていた雰囲気通りの夕景を写真に収めることができた。薄暗いが路地の様子もそれなりに分かる。

更に撮り歩き

highlight-shadow2

前方を歩くカップルの後ろ姿を夕景の中でイイ感じに演出しようと試みたスナップ写真。勝手にすみません。しかしこれはシャドウ部(路地)が暗すぎる… 空の色は残しつつ何とかしたいと思ったが、俺のカメラ設定スピードが前方2人の歩くスピードに追い付かず時間切れ。もっとシチュエーションに対応する反射神経と操作スピードを、鍛えねばならないと思った。

注意点

highlight-7,shadow+7
終わったら[OK]長押しでリセットしよう

ハイライト&シャドウの設定をリセットせずに、次回そのまま撮影してしまうことが多々ある。

俺が今いちばん撮影しているのは生後3ヶ月の我が子だが、[ハイライト-7、シャドウ+7] の設定のままで臨んでしまうと、肌の色(ハイライト部)や髪や瞳(シャドウ部)が明らかに不自然に写る。

また、設定そのままなのに気づかず妻にシャッター押してもらった俺の写真なんて、俺の濃い青髭部分をカメラがハイライトなのかシャドウなのか迷ってしまって誤作動起こしたんじゃないかというレベルだった(笑) アゴがデーモン小暮閣下のメイクみたいになってしまっている。

まぁ上記は半分冗談だけど、要するにハイライト&シャドウの設定を効かせ過ぎると、デティールの画質は明らかに劣化するものと思われるのだ。なので、やはり基本は絞り・シャッタースピード・ISO感度による露出の設定で、ハイライト&シャドウコントロールはあくまで補助的な役割だということ。

それに誰かが、「ハイライト&シャドウコントロールを効かせ過ぎると、オリンパス標準ソフトでのレタッチ(後処理)で加工する余地が失われてしまう」みたいなこともブログに書いていた気がする。

レタッチ(後処理)するのは?

上記画像は次の記事から引用

こんにちは、Yutoです。 コスモスは好きな花です。 大きな花びらとピンクや赤・白様々な色合いは実に華やかで美しいです。 逆光のコスモスは太陽光を透き通すので、...

そもそも「ダイナミックレンジ問題」は今回のように撮影現場で何とかしようとするのではなくて、「レタッチ(後処理)」で解決するのがより適切なのかもしれない。有料記事なんで最後までは読んでないが、冒頭のbefore→after写真を見ればいかにレタッチの効果が凄まじいか理解できる。

しかし、本格的にレタッチまでやり出すなら、少なくとも今の倍以上はカメラ・写真に費やす時間が増えることを覚悟しなければならないと思っている。

オリンパスの標準ソフトでちょっと露出イジるだけでも、凝り出すと±0.1刻みの仕上がりの吟味に何十分もかける俺なのだ(笑) Lightroom使い出すなんて、想像するだけで恐ろしい…

なので今しばらくは、極力現場完結・JPEG撮って出しをモットーにしようと思う。

そして次なる悩みへ…

オリンパス機、即ちマイクロフォーサーズはシャドウ部の明るさを持ちあげるとノイズが発生するのが弱点らしい

センサーサイズとダイナミックレンジ
ダイナミックレンジを比較する場合、特に重要となるのは暗部のノイズだ。デジタルカメラはもともと露出オーバーに弱いから、できるだけ白飛びが起きないように露出を抑えながら、現像時にシャドウを持ち上げてダイナミックレンジを稼ぐという手法がよく用いられる。その際、シャドウを大幅に持ち上げてもノイズが少ないほどダイナミックレンジを稼げることになる。 …(中略)… でもそれをマイクロフォーサーズでやっちゃうとシャドウがノイズまみれになるから、 …

DEJA VU ~いつか見た光景~ より

【マイクロフォーサーズは高感度が苦手】は間違い。本当の弱点は低感度のシャドウノイズ
マイクロフォーサーズの本当のウィークポイントはこれです。

マイクロフォーサーズの手引き より

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