写ルンですのレンズを再利用した「Wtulens(ウツレンズ)」という特殊レンズの存在とその写りを知って思い立ちました
すっかり使用機会が減った中古のパナソニック LUMIX DMC-GX1 の用途開発にいいんじゃないかと!→
写ルンですをミラーレス一眼カメラで再現したい
高校~大学時代に超ハマった使い捨てカメラの写ルンです。その写ルンですみたいに手軽で便利にバシャバシャ写真が撮れて、かつLo-Fiゆえに現像であれこれリカバリーに悩む必要もない。もちろんデジタルカメラだからプリントせずに写真は見れて、プリント後のデータ化に悩む必要もない。最高やん!
一度思い立ったなら買わずにはいられない価格感でもあり、Yahoo! ショップで「Wtulens L 17mm」を即購入した *1
GX1とGIZMON Wtulens L
HPにちょうど掲載されていたGX1にWtulens L を装着したサンプル画像を拝借。うちのカメラもまんまこれです。見ての通りボディキャップ並みに薄いレンズで、GX1のボディもコンパクトなのでコートのポケットなら楽々おさまるサイズ感。重量はなんと400g以下!!(バッテリー含む)
レンズとカメラ本体の中古価格と合わせれば1万円強。激安で写ルンですの写りをする(はずの)デジタルカメラが出来上がった
写らないんデス
しかし、専門の写真屋さんで現像(プリント)をして頂くという工程が無いからだろうか?
ファーストインプレッションは「えー、写ルンですってこんなに写らないカメラでしたっけ?笑」と思ってしまうくらいWtulensの性能は低い
周辺部はやたら暗く像が流れて破綻するしF16絞り固定ゆえにISO感度を上げるしかないのでノイズもすごい。室内の写真なんてRAWデータを見て何をどうすればいい感じにリカバリーできるのか皆目見当がつきません
カメラの設定で写ルンです仕上げ
なので、デジタルカメラ(GX1)の設定でリカバリーしてその写りを改善しつつ写ルンですに近づけていく(*設定詳細は後述)
撮って出しのカスタマイズ設定を色々試し、自分の記憶の中にある写ルンですライクな写りをデジタルで再現していく。なんだか楽しいぞ…
実写編|テーマは「あたたか味」
かくしてなんとか、自分好みの写ルンですの写りを再現するデジタルカメラが完成した







テーマは「あたたか味」です。今やすっかりお気に入りで、GX1は写ルンですのデジタル再現専用機として我が家に存在感を撮り戻している *2
デジタル写ルンですGX1と命名した
設定編|GX1のカスタマイズ

設定に関する詳細です。GX1の普段使わないような機能も使って、例え室内でも(むしろ室内の子供撮りこそ)ほとんど設定意識しなくても即座に写真が撮れるようなカメラに仕上げることができた。これぞまさしく写ルンです!!
撮影モード
- 撮影モード:M(マニュアル露出モード)」
マニュアルと言っても絞りは固定なので、シャッタースピードしか変更できない。
それなら「S(シャッタースピード優先モード)」でもよいのでは?と思い実際やってみたが、絞り値が可変でないことにより露出補正がダイヤルで操作できず±0表示のままとなってしまうため不便。それならMモードで露出を確認できるほうがよい
シャッタースピード、ISO感度
室内での撮影を基準に初期設定している
- シャッタースピード:1/50を下限/初期値に設定
- ISO感度:3200を上限/初期値に設定
屋外で動き回る子供を撮るならシャッタースピードを優先的に上げる。風景撮るならISO感度を優先的に下げる。そういう運用をとっている
フラッシュ
自分的にはデジタル写ルンです再現設定においてこのポップアップフラッシュ機能こそが肝だと思っている。フラッシュはほとんど全てのシチュエーションで使用している *3
- フラッシュ光量:-2/3EV or -1/3EV
写ルンですを使ってた頃の記憶を辿ると、いついかなる時もだいたいフラッシュたいてませんでした?
だからかもしれませんが、フラッシュ使った時の方が写ルンですライクなノスタルジーを再現できる気がします。一方で単純に、室内で撮影する時に上述したISO感度とシャッタースピードを保つならフラッシュは必要不可欠っていう話でもある

*3:2022.05.09追記
GWで外に持ち出す機会が多くあり考えを改めました。GX1はフラッシュを利用すると最大1/160のシャッタースピードしか確保できず、日中晴れ間だとISO値を最小にしても露出オーバーになるケースが多発。よって日中晴れ間ではAモード(絞り値は固定されているので実質オート)でほとんど撮影しました
以下、実際に夜の室内で撮った時の値(左)とその写真(右)


フラッシュ使うともれなくキャッチライトが入るのがいい。また不勉強で恐縮ですが、露出とフラッシュの関係性はよく分かりません。しかし-3EVでもちゃんと写ります
写ルンです仕上げに関わる設定
その他、写ルンです風に画質を仕上げる諸設定について。Wtulens使用時にカスタムセットから簡単に呼び出せるようにしています
- フォトスタイル:ナチュラル
- コントラスト:+2
- シャープネス:±0
- 彩度:+2
- ノイズリダクション:±0
- AWB:Amberへ+2、Greenへ+2
- I.R 超解像:中
レンズの低性能と高感度による画質劣化を補う目的で、やや強めの設定をデフォルトに
「I.R 超解像」はノイズを抑えて解像感を高める技術らしい。従って今回は単純にシャープネスを高めるよりも有効だと思いました
まとめ

以上、全ての設定が終了し我ながらなかなかいい感じに仕上がったなぁと満足してます
繰り返しになりますが、型落ちの中古一眼カメラ(GX1)とWtsulensを使って費用は1万円強!
写ルンですライクな写りと操作性を楽しめてかつ写真の現像もデータ化も不要。それを考慮すると、なかなかコスパもよろしいんじゃないでしょうか?
最後に比較材料として、だいぶ昔に本物の写ルンですで撮影した写真を載せておきます。子供の頃の俺(笑)

(つづく)
*1:
Yahoo! のギズモショップが正規店っぽい。AmazonにもGIZMON社が出品しているようだがすぐに届く在庫が無かった。楽天市場で出回ってるのは、どれも2次販売で正規価格より高い
*2:
メインのオリンパスカメラが故障して修理に出している間、代替機として中古購入。メイン機が戻ってきた後も小型・軽量さを活かしたサブ機として活躍していた。しかしその後SONY α65を買い足してからはめっきり出番を失っていた